ともらぼ~CFPが100歳人生を考える~

金融教育がほとんどされない日本。その中でこれから迎える100歳人生をどう生きていくかを考えます。

お金の基礎について動画配信始めました!

こんにちは。TOMOです。

いつの間にか9月になってしまいました。

これまでこのブログでは、日本の金融教育について考えてきましたが、

せっかくなら自分でお金の基礎知識について皆さんにお伝えしてみようと思い

お金の基礎について、動画配信を始めました!

 

youtu.be

 

第1回目は、「保険の基礎知識」です。

保険には、「公的保険」と「私的保険」の2種類があります。

今回は、「私的保険」について解説します。

 

私的保険は、第一分野・第二分野・第三分野という3つに分類されます。

第一分野は、「生命保険」のことです。

人が亡くなった際に保険金が支払われます。

第二分野は、「損害保険」のことです。

車で事故を起こした際など、損害に対して保険金が支払われます。

第三分野は、「医療保険など、第一分野・第二分野に属さないもの」です。

病気になった際などにお金が支払われます。

このように、「私的保険」と一言で言っても、たくさんの種類があり、

内容は全く異なります。

 

よく、「保険は必要ない」という人がいますが、それは生命保険のことですか?

損害保険のことですか?医療保険のことですか?と聞きたくなってしまいますね。

 

日本には、保険会社がたくさんあります。

現在日本には、生命保険会社42社(令和3年4月2日現在)、

損害保険会社54社(令和3年6月16日現在)、

少額短期保険会社112社(令和3年8月1日現在)、

合計208社の保険会社が登録されています。

 

それでは、こんなにある保険会社から、どうやって自分に合う保険会社を

選んだらいいのでしょうか。

そこで目安になるのが、「ソルベンシー・マージン比率」です。

保険会社の支払い余力」と訳されます。

ソルベンシー・マージン比率とは、保険会社の健全性を測る指標の一つです。

保険金を受け取るときは、多くの場合、緊急事態の時ですよね。

そこで、予測不可能な大規模損害が発生した時でも、保険会社が保険金を

支払えるかどうか、それを測るのがこのソルベンシー・マージン比率です。

 

ソルベンシー・マージン比率は、ソルベンシー・マージン総額÷

(通常の予測を超えるリスクに対応する額÷2)×100

で算出されます。

なんだか難しいですよね。

ここで覚えたいのはただ1つ、200%という数字です。

ソルベンシー・マージン比率は、200%を健全性の基準としていて、

数値が高いほど支払い余力があるとされます。

逆に、200%を下回ると、行政指導が入ることになっています。

 

例えば、直近で公表されている大手生命保険会社のソルベンシー・マージン比率

次の通りです。

日本生命1134.2%

明治安田生命1130.5%

住友生命900.7%

プルデンシャル生命824.5%

 

それでは、ソルベンシー・マージン比率が高ければ高いほどいいのでしょうか?

そんなことはありません。

保険会社の健全性は、ほかにも格付けや業績の推移など、いろいろなものを

勘案することが大切です。

保険会社の健全性を測る指標の1つとして、ソルベンシー・マージン比率

覚えておいてください。

 

それでは、保険会社がもし破綻してしまったらどうなるのでしょうか?

これまで支払った保険料は一切戻ってこないのでしょうか?

そんなことはありません。

保険会社が破綻してしまったときに、契約者を保護する、保険契約者保護機構

という法人があります。

 

 生命保険は生命保険契約者保護機構が、

損害保険は損害保険契約者保護機構が契約者を保護します。

しかし、少額短期保険業者や共済に契約者保護機構への加入義務はありません。

この点は注意が必要です。

 

それぞれの補償内容は次の通りです。

生命保険契約者保護機構は、破綻時点での責任準備金の90%までを補償します。

損害保険契約者保護機構は、保険金の80%~100%を補償します。

日本で営業をしている保険会社は、この保護機構の加入が義務付けられています。

本来であれば受け取れるはずだった保険金全額は受け取れなくなる可能性が

ありますが、0になってしまうということはありません。

安心ですね。

 

ただし、わざわざ危険を冒す必要もありません。

先ほどのソルベンシー・マージン比率や、格付け、業績などをしっかり

チェックして、安心な保険会社を選んで加入するようにしましょう。

 

今日は、保険種類・ソルベンシー・マージン比率・保険契約者保護機構について

解説をしました。

 

ぜひ動画もご覧ください。