ともらぼ~CFPが100歳人生を考える~

金融教育がほとんどされない日本。その中でこれから迎える100歳人生をどう生きていくかを考えます。

会社員の老後は年金だけで賄える?

こんにちは、tomoです。ジメジメした日が続くようになりましたね(-ω-)/

今回は、会社員が受取れる「老成厚生年金」について解説します。

以前、老後2,000万円というのが問題になりましたね。
実際、会社員の老後の資金は年金だけで賄えるのでしょうか?

会社員の方は老齢基礎年金に上乗せして老齢厚生年金を受取ることができます。国民年金のみの自営業の方やフリーランスの方よりは、年金を多く受け取ることができます。
そこで今回は、老齢厚生年金がどういう制度なのか、解説します。

 

老齢厚生年金とは

老後に受け取れる厚生年金のことを「老齢厚生年金」といいます。65歳から老齢基礎年金に上乗せして受給できます。老齢厚生年金は加入期間が1カ月以上あれば受給できますが、老齢基礎年金とセットなので、老齢基礎年金の加入期間が10年に満たないと老齢厚生年金も受取ることが出来ません。

老齢基礎年金に上乗せして受取れるため、「老齢厚生年金」のことを年金の2階建て部分といいます。

 

保険料はいくら支払う?

老齢厚生年金の保険料は
標準報酬月額×18.3%
標準賞与額×18.3%
を自分と会社で半分ずつ支払います。

ざっくり言うと、年間の保険料はボーナス込みの年収の18.3%というイメージです。ただし、月給は65万円、賞与は150万円が上限となる為、年収が高ければ高いほど保険料が増えるということはありません。毎月の保険料の詳細は、給与明細に記載があるのでそちらを確認してみてください。

また、月給は65万円、賞与は150万円の上限があるということは、現役時代の収入が多ければ多いほど、年金額と給与の差が大きくなるということです。

 

年金はいくら受け取れる?

【平成15年3月までの期間】
平均標準報酬月額×7.125/1000×被保険者月数

【平成15年4月以降の期間】
平均標準報酬額×5.481/1000×被保険者月数

で計算をします。
詳細を自分で計算するのは難しいですが、現在の年収を12で割ったものに5.481/1000をかけて、会社員でいるであろう期間(月数)を掛けるとざっくりとした目安を知ることが出来ます。

平成15年3月までの期間はボーナスを含まなない収入に対して料率をかけ、平成15年4月以降の期間は、ボーナスを含んだ収入に対して料率をかけるので、期間によって料率が異なっています。

 

年金額を増やすには?(その1)

60歳以降も会社員として働くと、引き続き厚生年金保険料を支払うことになります。そうすることで、受け取れる年金額も増えていきます。

 

年金額をふやすには?(その2)

年金の受給開始を65歳よりも後に繰り下げることで、1カ月あたり0.7%年金額を増やすことができます。5年繰下げて70歳から受取ることにすると、42%年金額が増えます。
例えば、毎月10万円受け取れる予定の方は、142,000円受け取れる様になります。

 

まとめ

老齢厚生年金は、老齢基礎年金に上乗せして受け取ることが出来る為、老後の生活費としては頼りにできる年金です。しかし、平均の受給額は15万円弱というデータもあります。老齢基礎年金と合わせても22万円程度となります。昨今、物価の高騰も進んでいるので会社員の方も、やはり今から自分でコツコツと準備していくことが大切です。

老後2,000万円問題は誰もが自分事としてとらえた方がいいと思います。