ともらぼ~CFPが100歳人生を考える~

金融教育がほとんどされない日本。その中でこれから迎える100歳人生をどう生きていくかを考えます。

マクロ経済スライドって具体的にはどんな制度?

こんにちは、tomoです。今日は選挙でしたね。20時に投票が締め切られた瞬間になんで当確が分かるのか、未だにわかりません(*ノωノ)

前回のブログでは、「マクロ経済スライド」によって、国民年金は物価の上昇についていけない仕組みになっている、ということを解説しました。そこで今回は、具体的にはどれぐらい物価についていけないのか、について解説します。


試算してみましょう

【前提条件】

物価の上昇率 1%(年)
スライド調整率 0.3%

(現在)
生活費 20万円(月)
年金額 20万円(月)

現在、生活費と年金額が同額だったとします。


5年後の試算

(5年後)
生活費 21万円(月)
年金額 20.7万円(月)

生活費は21万円かかる様になりましたが、年金は20.7万円しか受け取れません。
毎月3,000円不足するので、年間で36,000円貯蓄を取り崩さなくてはいけません。


10年後の試算

(10年後)
生活費 22.1万円(月)
年金額 21.4万円(月)

生活費は22.1万円かかる様になりましたが、年金は21.4万円しか受け取れません。
毎月7,000円不足するので、年間で84,000円貯蓄を取り崩さなくてはいけません。


15年後の試算

(15年後)
生活費 23.2万円(月)
年金額 22.2万円(月)

生活費は23.2万円かかる様になりましたが、年金は22.2万円しか受け取れません。
毎月1万円不足するので、年間で12万円貯蓄を取り崩さなくてはいけません。


20年後の試算

(20年後)
生活費 24.4万円(月)
年金額 23万円(月)

生活費は24.4万円かかる様になりましたが、年金は23万円しか受け取れません。
毎月1.4万円不足するので、年間で16.8万円貯蓄を取り崩さなくてはいけません。


まとめ

毎年物価が上昇していったとすると、年金額は物価の上昇に負け続ける仕組みなので、同じ生活をしていく為には、貯蓄を取り崩す必要があります。そして物価上昇が続けば続くほど、貯蓄を取り崩す額が増えていきます。
マクロ経済スライドは、恐らくこれからも続いていきます。そして物価の上昇もしばらくは続いていくでしょう。
物価の上昇に対応できる自助努力を、今から準備していく必要がありそうですね。