ともらぼ~CFPが100歳人生を考える~

金融教育がほとんどされない日本。その中でこれから迎える100歳人生をどう生きていくかを考えます。

個人向け国債ってどんな商品?

こんにちは、tomoです。

北海道や東北で暴風が吹いているみたいですね。外出される際はお気をつけください。

それでは今回は、利付債の1つである「個人向け国債」について解説します。

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最近あまり「個人向け国債」の名前をききませんが、毎月発行されています。

証券会社によっては、キャンペーンも実施されているようです。

動画でも解説していますので、こちらもご覧ください(^^)/

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個人向け国債とは、利付債の一つで、日本の国が個人を対象に発行しています。

半年毎に利息が受け取れ、満期まで保有すると当初購入した元本が返ってきます。

毎月発行され、1万円から購入できます。

銀行、証券会社などの金融機関で購入することができます。

 

個人向け国債には、変動10、固定5,固定3の3種類があります。それでは1つずつ特徴を見てみましょう。

◆変動10

こちらはその名の通り、変動金利で10年満期です。実勢金利に応じて半年毎に適用利率が変わるため受取利子が増えることも、減ることもあります。

金利は、基準金利×0.66です。

基準金利とは、利子計算期間開始日の前月までの最後に行われた10年固定利付国債の入札における平均落札利回りです。ちょっと難しいですね。

個人向け国債を購入する際は、金利を見て買うか買わないか決めると思うので、ここでは、金利の設定は国が都合よく決めるわけではなく、ちゃんと基準がある、ということだけ理解しておけばいいと思います。

さらに、金利には0.05%という下限があります。なので、先ほどの基準金利×0.66が0.05を下回る場合は、0.05%で発行されるということです。

発行後1年経過すれば、いつでも中途換金が可能です。その場合、直前2回分の利子相当額(税引き前)×0.79685が差し引かれます。0.79685ってなんだかよく分からない数字ですよね。

これは、国債の利子の受取時に20.315%の税金が差し引かれているからです。要するに、もらった利息の手取り額を2回分返せば、発行後1年経過したらいつでも解約できるということです。

 

◆固定5

こちらは固定金利で5年満期です。

満期まで利率が変わらないので、購入した時点で総額の受取利息を知ることができます。

金利は、基準金利-0.05%です。固定5の基準金利は、先ほどの変動10の基準金利とは異なります。基準金利は、募集期間開始日の2営業日前において、市場実勢利回りを基に計算した期間5年の固定利付国債の想定利回りです。こちらもちょっと難しいですよね。なので、金利の決定にはちゃんと基準がある、ということを理解しておけばいいと思います。

こちらも、最低利率は0.05%と決まっています。

また、中途換金については、先ほどの変動10と同じで、発行後1年経過すれば、直前2回分の利子を返すことで、いつでも中途換金することができます。

 

◆固定3

こちらは、固定利率で3年満期です。

先ほどの固定5と異なるところは、金利の設定方法のみです。

こちらは、基準金利-0.03%となります。基準金利は、募集期間開始日の2営業日前において、市場実勢利回りを基に計算した期間3年の固定利付国債の想定利回りです。

あとは固定5と同じです。

 

個人向け国債は、国が発行しているのでとても安全な商品です。また、通常の利付債は途中で売却しようとするとその時の時価での売却となってしまうため、利益が出ることも損失が出ることもありますが、こちらは直近2回分の利息を返却することで売却できるため、損失が出ることがほぼありません。

その分リターンも少ないので、個人向け国債を購入するのであれば銀行の定期預金でもいいのでは?と思うこともあります。ですので、次回は「個人向け国債」と「銀行の定期預金」どちらがいいか?ということをお話ししたいと思います。