ともらぼ~CFPが100歳人生を考える~

金融教育がほとんどされない日本。その中でこれから迎える100歳人生をどう生きていくかを考えます。

iDeCoってどんなの?

こんにちは、tomoです。

また、また、また、東京で雪が降るみたいですね( ;∀;)

しかも明日は3連休明けの月曜日・・・交通機関が混乱しないといいですね。

それでは今回は、iDeCoについて解説したいと思います。

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皆さん、老後資金はどうやって貯めていますか?

仕事をリタイアしたら年金をもらって悠々自適に暮らしていきたいですが、人生100年時代といわれる今、どうやらそれは難しいようですね。

ということで、日々の暮らしのことも考えなくてはいけないのに、遠い先に来る老後についても考えていかなくてはいけません。

そこで、老後資金を貯める方法としてまずはiDeCoについて解説したいと思います。

動画も作成しましたので、こちらもご覧ください!(^^)!

youtu.be

iDeCoは、個人型の確定拠出年金のことをいいます。

簡単に言うと、

私的年金の制度です

自分で準備するから私的年金です。逆に、65歳から受取れる年金は公的年金といいます。

◆ 自分で申し込みをして、掛金を拠出し、運用方法を選んで掛金を運用します

申込は自由です。やってもやらなくてもいいということです。やると決めたら、自分で掛金を拠出します。そしてその掛金の運用も、自分で運用先を決めます。

◆ 掛金とその運用益を給付として受取ります

増えることも減ることもありますが、全て自己責任です。

◆ 税制の優遇措置があります

掛金を拠出する時も、給付を受取る時も、税制の優遇措置があります。

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税金について、もう少し詳しく解説します。

◆ 掛金が全額所得控除になります

毎月の掛金が1万円の場合、所得税(10%)、住民税(10%)とすると、年間2万4000円の税金が軽減されます。

◆ 運用益も非課税で再投資できます

通常金融商品を運用すると運用益には、源泉分離課税20.315%が課税されます。iDeCoだと、これが非課税で再投資されます。

◆ 受取る時も大きな控除があります

60歳以降になると、年金か一時金で受取ることができます。年金として受取る場合は「公的年金控除」、一時金として受取る場合は「退職所得控除」を受けることができます。

老後の大切な資金を準備する仕組みなので、こんなに税金の優遇があるんですね。

 

次に、加入資格について解説します。

iDeCoは加入できる人と加入できない人がいます。

国民年金の第1号被保険者の場合

日本国内に居住している20歳以上60歳未満の自営業者、フリーランス、学生などが加入できます。一方で、農業者年金の被保険者、国民年金の保険料納付を免除されている方(一部免除を含む)は加入できません。(ただし、障害基礎年金を受給されている方等は加入できます)

国民年金の第2被保険者の場合

60歳未満の厚生年金の被保険者(サラリーマン、公務員)が加入できます。一方で、お勤めの企業で、企業型確定拠出年金に加入している方は加入できません。(ただし、企業型確定拠出年金規約で個人型同時加入を認めている場合は加入できます)

国民年金の第3号被保険者の場合

20歳以上60歳未満の厚生年金に加入している方の被扶養配偶者の方は加入できます。ただし、専業主婦(夫)が加入する場合は、注意点もあります。後ほど解説します。

 

掛金は無限に拠出できるわけではなく、拠出限度額というのが決められています。それぞれ下記の通りです。

◆ 第1号被保険者・・・月額6.8万円

 第2号被保険者はさらに細かく分かれています

◆ 会社に企業年金がない会社員・・・月額2.3万円

◆ 企業型DCに加入している会社員・・・月額2.0万円

◆ DBと企業型DCに加入している会社員・・・月額1.2万円

◆ DBのみに加入している会社員・・・月額1.2万円

◆ 公務員等・・・月額1.2万円

◆ 第3号被保険者・・・月額2.3万円

掛金は月々5,000円から1,000円単位で決めることができます。また、この掛金額は年に1回限り変更することができます。今月は余裕があるから1万円、今月は余裕がなくなってしまったから5,000円、というのはできないので、1年間毎月これぐらいなら拠出できるな、という金額を決めて拠出した方がよさそうです。ただし、掛金を止めることはいつでもできます。

 

運用先は自分で決めなくてはいけません。受取る時に自分が出した掛金より減ってしまっていたら、減った額しか受取れないので、運用先を選ぶのはとても大切です。1商品だけでなく、複数商品を組み合わせることができます。定期的に運用状況の確認をして、運用商品を変える必要があります。運用については、また次回詳しく解説したいと思います。

 

基本的に60歳から受取ることができます。ただし、60歳から受取るにはiDeCoに加入しいていた期間が10年以上必要です。10年に満たない場合は次のようになります。

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受取は、一時金として一括で受取ることも、年金として受取ることも、一時金と年金を組み合わせて受取ることもできます。

一時金として一括で受取る場合は、60歳から70歳になるまでの間に受け取ります。

年金として受取る場合は、有期年金(5年以上20年以下)で受取ります。

 

iDeCoは、掛金を拠出する時にその掛金が全額所得控除できるというのがメリットの1つです。専業主婦(夫)や無収入の人は、そのメリットを享受することができません。それでも、iDeCoに入った方がいいでしょうか?答えは〇です。

掛金の所得控除以外にも、運用益が非課税になったり、受取る時に税金面で控除があったりと、メリットがあります。さらに、今は働いていなくても、ライフスタイルの変化でこれから働くこともあるかもしれません。その際には掛金の所得控除も活かすことができます。ですので、専業主婦(夫)もiDeCoに加入するメリットはあると思います。

 

注意点もあります。

iDeCoは60歳になるまで、原則受給できません。掛金がたくさん貯まっていて、それを急に使いたくなったとしても引き出すことはできません。でもiDeCoは老後の資金を貯めるための仕組みなので、それぐらい厳しくしてもらっておいた方がいいですね。人間、ちょっとお金が貯まるとついつい無駄遣いしたくなってしまいます。

給付額は運用成績により変動します。iDeCoは受取る時まで受取れる額が分かりません。増えるのも減るのも自己責任です。手数料は引かれてしまいますが、定期預金もあります。自分に合った運用商品を選ぶようにしたいですね。

その他、手数料がかかります。手数料は金融機関によっても、運用商品によっても異なります。選ぶ際にしっかり確認した方がいいです。

課税所得が無い場合、掛金の所得控除を受けることができません。所得控除は、本人の所得からのみ控除されます。配偶者の所得からは控除できないので、注意が必要です。

 

ここまで解説してきたように、iDeCoはメリットがいっぱいです。また、老後の資金を貯める方法としては最適だと思います。まだ加入していない人は、是非始めてみてください。

次回は、iDeCoの申込方法を解説したいと思います。